ピルを飲み始めたときは吐気の副作用がありました。慣れるまで2ヶ月くらいかかりましたが、そのあとは症状も出ず快適です。
低用量ピルの副作用を徹底解説|いつからいつまで?太るって本当?体験談・対策法も
- 「低用量ピルを服用してみたいけど、副作用が心配で踏み切れない...」
- 「ピルって太るの?」
- 「副作用がつらい...。これっていつまで続くんだろう...?」
上記のような悩みを抱えている人は必見!
結論、低用量ピルの飲み始め1〜2ヶ月は副作用が出る場合がありますが、3ヶ月ほどで治まってくる場合がほとんどです。また、低用量ピルと体重増加に因果関係はないことが研究でわかっています。
この記事では、低用量ピルの副作用を徹底解説しています。原因や症状別の発症率だけでなく、がんや血栓症との関係についても紹介。副作用の対策法もまとめているので、ぜひ参考にしてくださいね。
低用量ピルで太るはウソ!
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低用量ピルの副作用は、主に吐き気や不正出血・頭痛など
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飲み始めの1~2ヶ月は副作用が出やすいが、3ヶ月ほど経てば症状は治まることがほとんど
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「手足の麻痺や痺れ」「喋りにくい」「胸の痛み」といった症状が見られたらすぐに医師に相談!血栓症の初期症状かも
【徹底解説】低用量ピルの副作用|発症率・具体的な症状についてチェック
ここでは、低用量ピルの副作用の原因・発症率・主な症状を詳しく解説していきます。副作用について不安がある人は、ぜひ参考にしてください。
低用量ピルの副作用の原因と期間|どうして?いつからいつまで?
低用量ピルの副作用の主な原因は、ホルモンバランスの急激な変化によるものです。
副作用は低用量ピルに体が慣れていない飲み始め1〜2ヶ月の時期に起こる場合が多くあります。3ヶ月ほど服用を続けると自然と落ち着くことがほとんどです。※1
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もともと生理痛が重く低用量ピルを飲み始めましたが、副作用がひどく出てつらかったです。そのあとピルの種類を変えたら副作用も治まりました。
みなみのコメント
基本的に副作用は時間が経てば治まるので、そこまで不安にならなくても大丈夫です。ただし副作用の症状が重い場合や、長期間続く場合は医師に相談しましょう。
低用量ピルの副作用の発症率と主な症状
低用量ピルの副作用のなかで比較的起こりやすいのが、吐き気と不正出血ですが、他にも主な副作用がいくつかあるので、症状別に解説します。気になる副作用から確認してくださいね。※2
不正出血
不正出血
不正出血は、低用量ピルの飲み始めの時期に最も起こりやすい症状で、10〜18%の女性が経験するとされています。3ヶ月ほど服用を継続すると治まってくる場合がほとんどです。
長期間服用しているのに不正出血が起こってしまう場合は、妊娠や性感染症、子宮頸管ポリープの可能性があります。飲み忘れてもないのに出血が起こる場合はすぐに医師に相談するようにしましょう。
【参考】日本産科婦人科学会編 低用量経口避妊薬の使用に関するガイドライン
吐き気
吐き気
低用量ピルの副作用の中で比較的起こりやすいのが、吐き気の症状です。これは、低用量ピルに含まれる卵胞ホルモンが原因とされています。
吐き気がひどく、嘔吐してしまう場合は注意が必要です。ピルの成分が十分に吸収されていない可能性があるため、吐き気がひどいときは吐き気止めの服用を検討しましょう。
【参考】日本産科婦人科学会編 低用量経口避妊薬の使用に関するガイドライン
みなみのコメント
吐き気止めは市販薬でも問題ありませんが、医師の指導に従って服用しましょう。事前に相談すれば、低用量ピルと一緒に無料で処方してくれる場合もありますよ。
頭痛
頭痛
低用量ピルの飲み始めの時期に、頭痛が起こることがあります。ほとんどの場合はしばらくすると治まってきますが、なかなか治まらないときは、医師に相談して頭痛薬の服用も検討しましょう。
ただし、アセトアミノフェンが含まれている頭痛薬は低用量ピルの効果を増強する可能性があるため、使用は控えてください。
また、頭痛は血栓症の初期症状である可能性もあります。激しい頭痛が続く場合はすぐに医師に相談しましょう。
【参考】『OC・LEPガイドライン2020年度版』(編集・監修:日本産科婦人科学会/日本女性医学学会)
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バファリン
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エスタック総合感冒
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セデス・ファースト
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ルルゴールド
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ベンザエース
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ハッキリエース
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ノーシン
むくみ
むくみ
低用量ピルに含まれている黄体ホルモンには、水分を溜め込むはたらきがあるため、服用開始3ヶ月ほどはむくみやすくなる可能性があります。ただし、低用量ピルの副作用と体重増加の因果関係はないとされているため、ピルを飲んだから太るということはありません。
ただし、むくみは血栓症の初期症状の可能性があります。むくみに加えて激しい頭痛や胸の痛みがある場合は、すぐに服用を中止し医師に相談しましょう。
イライラ感
イライラ感
低用量ピルの服用直後はホルモンバランスが乱れ、情緒が変わりやすい・イライラ感などの副作用が出る場合があります。生理前と同じ状況なので、そこまで心配する必要はありません。
3ヶ月以上経っても改善されない場合は、低用量ピルの種類が体に合っていない可能性があります。医師に相談して、種類を変えてもらうようにしましょう。
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眠気
眠気
低用量ピルに配合されている黄体ホルモンの影響で、眠気が起こる場合があります。服用後3ヶ月ほどで体内のホルモンバランスが整い、眠気は治まってきます。
また、低用量ピルにより自律神経が不安定になり、逆に寝つきが悪くなる場合もあります。低用量ピルを服用してから睡眠サイクルが乱れた人は、一度医師に相談してみるのも良いでしょう。
低用量ピルの重大な副作用|血栓症の発症リスクが高い人は要注意!
低用量ピルの副作用のなかで、とくに注意が必要なのが血栓症です。血栓ができる場所によっては、脳梗塞や心筋梗塞などの重篤な病気を引き起こします。
低用量ピルを服用することで、わずかですが血栓症のリスクが高まります。激しい胸の痛みや手足の痺れを感じた場合はすぐに医師の診療を受けましょう。※3
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足の痛み・むくみ・しびれ
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ふくらはぎのだるさ
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激しい胸痛や腹痛、突然の息切れ
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激しい頭痛、前兆(目がチカチカする)のある頭痛
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舌のもつれ、喋りにくい
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目がかすむ、視野が狭くなる
血栓症のリスクが高い人
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喫煙者
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40歳以上の人
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肥満の人(BMIが30以上)
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前兆のない片頭痛のある人
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軽度の高血圧の人(妊娠中の高血圧の既往も含む)
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糖尿病や脂質異常症などにかかっている人
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家族が血栓症にかかったことがある人
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授乳中の人
血栓症にかかりやすい人の主な特徴は上記のとおりです。また、この特徴に当てはまっていなくても、フライトやデスクワークなどで長時間同じ姿勢でいると血流が滞り、血栓症が引き起こされやすくなります。
血栓症を予防するためにも、日頃からこまめに水分をとる、適度にストレッチを行うといった方法で血液の巡りを良くすることが重要です。
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みなみのコメント
血栓症は予期しづらいため、早期発見が大切です。そのため、半年~1年に1度は検査を受けることをおすすめします。
低用量ピルの副作用と乳がん・子宮頸がんとの関連性
低用量ピルの服用によって発症リスクが上がる可能性のあるがんと、低下するがんがあります。発症リスクがわずかに高まるのは「乳がんと子宮頸がん」で、低下するのは「卵巣がんと子宮体がん」です。
ピルの服用を中止した後も、卵巣がんは30年、子宮体がんは20年にわたって発症リスクが低下することがわかっています。低用量ピルの服用によるがんの発症リスクは小さいですが、定期的に検査を受けるようにしましょう。※4
みなみのコメント
服用を中止して10年ほどで、乳がんと子宮頸がんの発症リスク増加は見られなくなります。とはいえ、万が一のために定期的な検診は大切です。
【悪いことだけじゃない】低用量ピルを服用することのメリット
ピルには、99%の高い避妊効果だけでなく、PMSや月経トラブルの緩和などの効果が期待できます。また、副効用ではありますが、ホルモンバランスが整うことによる肌荒れの改善も。※5
さらに、子宮体がんや卵巣がんのリスクを下げるはたらきもあると言われています。薬なので、もちろん副作用はありますが、それ以上にさまざまな効果を期待できることを覚えておきましょう。
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酷かったPMSが軽減して、生活が楽になりました。生理のせいで体調不良やイライラしていて、周りにも迷惑をかけてしまっていたのですが、改善して嬉しいです。
避妊の事を気にしなくて済んだし、何より生理が不規則で無くなり、量も減った為、メリットがとてもありました。
かなり心配性な性格なので、ピルを服用すれば、ほぼ100%絶対に妊娠しないという安心感は心強かったです。
みなみのコメント
低用量ピルの種類によって期待できる効果が若干異なります。自分の悩みに合った種類を服用することが大切です。
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低用量ピルの副作用に関してよくある質問
ここからは、低用量ピルのよくある質問に詳しく回答していきます。気になる質問からチェックしてみてください。
低用量ピルの副作用がつらいときはどうすればよい?
副作用が重く、生理痛で悩んでいたときよりつらいです。ピルの服用をやめてしまって良いでしょうか。
副作用があまりにもひどいときは、低用量ピルを処方してもらったクリニックまたは近くの産婦人科などで診てもらいましょう。自己判断で服用を中止するのはおすすめできません。
副作用の症状が重いくてつらい場合や、長期間続いてつらいときは、すぐに医師に相談しましょう。何らかの病気が隠れている可能性も。
低用量ピルの副作用は通常3ヶ月ほどで治まります。また、個人差はありますが、副作用の症状も我慢できないほど重いことは稀です。「何かおかしいな」と感じたら、すぐに病院に行くようにしてくださいね。
低用量ピルの副作用によって太る?
ピルを飲むと太るって聞いて...。飲むのを躊躇ってしまいます。
「低用量ピルの服用で太る」というウワサがありますが、実はそんなことはありません。体重増加はストレスによるものである可能性も。できるだけストレスを溜めない生活を心がけましょう。
ピルの服用による副作用と、体重の増加には因果関係はありません。実際に、低用量ピルの服用が体重や脂肪量の増加には影響を与えていないという研究結果が報告されています。
ただし、低用量ピルの飲み始めの時期は、むくんだり食欲が増進したりすることがあります。これは一時的な症状で、服用してから3ヶ月も経つと落ち着いてくる場合がほとんどです。※6
低用量ピルと超低用量ピルの副作用に違いはある?
低用量ピルと超低用量ピルの違いは?超低用量ピルは副作用が出ないって本当?
超低用量ピルは低用量ピルに比べてホルモン配合量が少ないため、副作用が出にくいです。副作用が気になる人は、超低用量ピルの服用も検討してみてください。ただし、避妊効果が期待できないことには注意しましょう。
低用量ピルと超低用量ピルの副作用は基本的には同じですが、超低用量ピルの方が副作用が出にくいと言われています。ただし、副作用が無いということではありません。
超低用量ピルの場合も、服用開始3ヶ月ほどで症状は治まってきます。長期間続く場合は医師に相談しましょう。
低用量ピルと超低用量ピルの違い
低用量ピルと超低用量ピルは、配合されている女性ホルモンの量が異なります。そのため、低用量ピルは主に避妊目的で、超低用量ピルは治療目的で用いられることが多いです。
また、超低用量ピルはホルモン配合量が少ないため、最大120日間の連続服用が可能。避妊目的でない場合は、超低用量ピルの服用もおすすめです。※7
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副作用への不安を相談できるオンラインサービス
ピル服用中には副作用だけでなく、飲み忘れや避妊効果などの不安がたくさんありますよね。
そんな人は、いつでも気軽に相談できるオンラインサービスがおすすめ。今回は編集部が選んだおすすめのオンラインサービスを紹介します。
▼記事内情報の参照元
- ※1 東邦大学 薬学部 実践医療薬学研究室 我が国における低用量エストロゲン・プロゲスチン製剤による有害事象報告と医薬品副作用被害救済制度給付決定情報の調査解析
- ※2 日本産科婦人科学会編 低用量経口避妊薬の使用に関するガイドライン
- ※3 WHO Scientific Group Meeting on Cardiovascular Disease and Steroid Hormone Contraceptives
- ※4 NATIONAL CANCER INSTITUTE Oral Contraceptives and Cancer Risk
- ※5 日経メディカル 卵胞ホルモン・黄体ホルモン配合製剤の解説
- ※6 Effect of oral contraceptives on weight and body composition in young female runners
- ※7 バイエルベターライフナビ ヤーズフレックス配合錠とは?
よくある質問
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低用量ピルの副作用はいつからいつまで続きますか?
服用後1〜2ヶ月ほど続くことが多くあります。
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低用量ピルの服用と血栓症の関係は?
低用量ピルを服用することで、わずかですが血栓症のリスクが高まります。
ユアケア編集部は、女性の生活が少しでも豊かになることを目指し、ピルに関する最新情報を集め発信しています。女性の生活において何か参考になる情報があれば幸いです。